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物流ニュース
ピークはGW連休後半に 高速道路の渋滞予測
2019年4月26日
東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路、本州四国連絡高速道路、日本道路交通情報センターから、ゴールデンウィーク期間(4月26日から5月6日の11日間)の高速道路での交通集中による渋滞予測が発表された。今年のゴールデンウィークは10連休となり、高速道路の利用増が見込まれるが、期間全体では分散傾向となることが予測されている。4月30日と5月1日は、天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う儀式が行われる日であることと、アンケート調査により改元対応などによる出勤者が一定数いることがわかり、移動は控えめと考えられている。
今年は10連休となり、平日が休みとなるため、多くの人が外出しやすくなる。そのため、高速道路の使用が増加することが予想される。移動が控えめになる4月30日と5月1日を中心に、前半3連休と後半5連休でみると、渋滞のピークは後半になると予測されている。
休みが長くなるため、渋滞の回数は昨年よりも増加するものの、外出のタイミングがずれることによって、30キロを超える長い渋滞は昨年よりも少なくなると見込んでいる。
3連休と5連休相当になるため、後半期間の方がまとまって休みをとりやすいということもあり、後半に渋滞が激しくなることが考えられる。下り線は5月3日、上り線では同4日・5日に渋滞が多発すると予測している。
特に長い渋滞発生が予測されているのは、ピーク時渋滞長40キロが、東北自動車道下り線の羽生PA付近(5月3日午前8時頃)と同上り線の加須IC付近(5月5日午後5時頃)、中央自動車道下り線の相模湖IC付近(4月27日・28日午前6時頃)。
ピーク時の渋滞長30キロが、中央自動車道上り線の小仏TN付近(5月4日・5日午後4時頃)と東名高速道路上り線の大和TN付近(5月5日午後4時頃)、名神高速道路上り線の大津IC付近(5月3日午前9時頃)、神戸淡路鳴門自動車道上り線の舞子TN出口付近(5月5日午後7時頃)。
ピーク時渋滞長25キロが、山陽自動車道下り線の美郷TN付近(4月27日・28日午前11時頃)となっており、渋滞の比較的少ない日・時間帯に変更するなど、渋滞を避けた利用を進めている。
こうした高速道路での渋滞予測情報や渋滞の原因と対策について、多くの利用者に認知してもらうため、各高速道路会社には、地域の特性を熟知した渋滞予測のプロが存在している。
その渋滞予測のプロを東日本高速道路では「渋滞予報士」、中日本高速道路では「高速道路ドライブアドバイザー」、西日本高速道路では「渋滞予測士」と、それぞれの愛称で活動している。
その中の東日本高速道路で平成28年7月から、渋滞予測のプロとして活躍している関東支社の5代目渋滞予報士・外山敬祐氏が、渋滞予測と交通渋滞について次のような解説を行った。
渋滞予測は、過去3年分の実際に起こった渋滞をもとに行う。過去3年分の渋滞実績をグラフ化して重ねて、事故や天候の影響など一つひとつの渋滞をチェックする。連休のパターンや道路状況の変化、周辺イベントの開催状況などを考慮して完成する。
渋滞とは、時速40キロ以下の低速走行状態となることで、外山氏は「関東支社の渋滞状況でみると、工事や事故による渋滞は意外と少なく、交通集中渋滞が全体の75%を占めている」と話す。
「その交通集中渋滞の約6割が『サグ(下り坂から上り坂にさし変わる凹部)・上り坂』で発生している」とし、「サグでは速度低下に注意すれば渋滞を減らすことができる」と、ドライバーの心掛けがポイントとしている。
東日本高速道路関東支社管轄エリアのサグ・上り坂による渋滞発生ポイントには、渋滞の原因となる無意識な速度低下に注意するために、外山氏がデザインした渋滞ポイント「サグ」標識が設置されている。
物流に関しては、運行ルートや到着時間が決まっているので、時間やルートを変えるのは難しいところはあるが、高速道路を走行するドライバーのちょっとした心がけが渋滞を減らす大きなチャンスとなる。
外山氏は「最も多い渋滞発生ポイントのサグでは、追い越しのタイミングを少し我慢することで、渋滞を減らすことができる可能性がある」とし、「このように渋滞を起こさない運転を意識することが重要」と呼びかけている。
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