給料の「前貸し制度」を廃止するトラック事業者が増えているようだ。毎月の収入について手取りの金額にしか関心がないドライバーも少なくないが、経営者らを困らせているのが「前貸しや、会社が立て替えた通勤用マイカーのアルミやタイヤの分割返済金などを天引きして銀行口座に振り込んでいると、本人が給与明細を渡さないから『働く時間の割に給料が少ない』と、事情を知らない家族が怒る」という現実。ある経営者は「電話をくれれば説明するのに、インターネットの相談コーナーなどを使って弁護士への相談を優先するケースもあるから困ったもの」と打ち明ける。

　「これまではドライバーを採用する際、連絡先という意味合いで父母兄弟などの住所や氏名を書いてもらっていたが、ただそれだけ。最近はややこしい問題も増えており、本当は連帯保証人を求めたいが、少なくとも身元保証人の書類を取るようにしている」と話す兵庫県南部のトラック事業者。１台が１５００万円以上もする大型車両がメーンだが、ダメージの大きな事故を起こしたドライバーが義務（損保免責の半額負担）を果たさずに退社するという経験をしてきたからだ。（詳しい内容は、物流ウィークリー７月２７日号に掲載しております）