関西は商売人優位の土地柄と昔から言われてきた。このため、口は出すが金は出さないと言うしっかり者も多い。運送業界でも、うるさいほどに口は出すが、お金に関しては運送事業者負担とする荷主企業も多い。運送事業者の中には「見た目だけを気にして、負担はすべて運送事業者に行わせ、荷主企業が自ら設備を設置したような振る舞いが多すぎる」と言う事業者もいる。

　大阪府堺市で鋼材輸送を展開する運送会社Ａ社は、大手鋼材メーカーに物流会社を通じ、専属で輸送を展開。今までも孫請けの輸送でありながら、荷主企業の安全会議などにも参加を求められていたが、最近では安全性とコンプライアンスを重視する荷主企業から、設備の負担を余儀なくされるケースが増えているという。同社は今までも、トレーラ後方を確認するためのバックアイカメラを全車両に導入するよう求められた。費用の一部は負担してもらえたが、大半は運送事業者の負担で、運賃の値上げはしないまま荷主企業が指定する高額な設備の装着を求められたという。（詳しい内容は、物流ウィークリー１１月１６日号に掲載しております）