運送事業者を訪問すると、労務問題の話は尽きない。特に、ドライバーによる残業代未払いでの労務トラブルが多い。しかし、最近ではドライバー以外からの未払い賃金請求問題も発生しているようで、その裏には人間関係や親族による訴えなど様々な要因があり、単に未払い賃金を求めるものではなく、会社に対して腹いせ的なことも絡んでいるようだ。

　大阪府の運送会社Ａ社では配車担当者が突然、無断欠勤し、１週間後に経営者に促されて出社したが、本人の意向で退社することとなった。その後、配車担当者の妻から「ドライバー時代の未払い残業代がある」として訴えを起こすという連絡がきた。同社社長は、「もともと、この配車担当者はドライバーだったが、人間性や仕事ぶりを評価して事務所での配車業務の補佐に昇進させた」という。配車については、ベテランの配車担当者が指導していたが、ベテラン配車担当者は、「仕事は見て少しずつ覚えていけばいい」と指示。しかし、新米配車担当者は、なかなか仕事が覚えられない苛立ちと、自らが必要とされていないのではないかとの勝手な思い込みから、ベテラン配車担当者と次第に溝が深まっていった。（詳しい内容は、物流ウィークリー１２月１４日号に掲載しております）