北海道の荷主企業の役員は、トラック運送業界の商取引の特徴として、「仕事を受ける際に、コンペを行う習慣がほとんどない」ことが不思議だと話す。建築業界をはじめ多くの業界では、事業者によるコンペや入札が開かれ、一定の要件を満たした各社のプランが比較され、費用が安かったり、アイデアが優れているところに仕事を発注することが普通に行われている。荷主が行政の場合などを除き、実運送の場合、そのような商習慣は一般的ではない。

　同氏は「多くの運送会社は、車両や燃料などを購入する際には数社を比較し、最も都合のいい仕入れ先を選ぶが、自分たちがサービスを売る側にまわると、このようなことにはならず、嫌がる」と話す。同社でも多くの運送会社と取引しているが、「コンペではなく、これまでの付き合いを優先し、周りを見渡しても運送会社との仕事のやりとりで、定期的にコンペを行っているケースは少ない」という。（詳しい内容は、物流ウィークリー３月１４日号に掲載しております）