中古車、中古パーツの貿易や国内販売などを手掛ける片岡オート（兵庫県三木市）は１０月１１日から、トラックのボディーを専門に扱う売買サイト「トラボディ」の本格運用をスタートさせた。「売り手と買い手の双方をうまくつなげることで、意外と近くに眠っている〝在庫〟をさばくことが可能になるのではないか」と、この道で四半世紀のキャリアを積んできた片岡憲彦取締役はニーズの高まりに期待を寄せる。

ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済・社会の変化に対応しようと取り組む中小企業などを支援する経産省の事業再構築補助金（第４回公募で採択）を活用し、アプリの開発を進めてきた。大規模な自然災害が続くことで近年、トラックの箱部分を緊急時の倉庫施設などとして使用するケースも各地で増えているが、「とにかく商品自体が大きなものなので、近くで探せたら…という要望が多いのも確か」と同氏。

同社でも従来、載せ替え用や倉庫として利用するために求めるトラック事業者などに中古のボディーを販売してきたが、「東京や九州など遠方からの問い合わせがあっても、輸送費の段階で話が終わってしまうパターンも少なくない」（同）と〝最寄りの在庫〟を探し当てることができる全国ネットの専門サイトを立ち上げた事情を説明。車両関係も含めて多種多様な商品を扱う大手サイトはあるが、「専門業者としてトラックのボディーや、パーツに特化したサービスを広げていきたい」（同）と意気込む。

「まだまだ使える、もったいない」を合言葉に取扱量の拡充を図っている同サイトは気軽に閲覧できるが、「近くで探せて輸送コストを削減」「納入先を登録すれば距離、配送料の概算を自動計算」「業界初のトラックボディー専門サイト」のメリットを実感するには会員登録（無料）が必要。

平成１５年から貿易商社として、多いときには１万台超の日本製車両を中東やアジア、アフリカなど世界各国に輸出してきた同社。近年は国内向けの販売にも力を入れており、８０００坪のヤードには中古トラックや中古パーツなど豊富な在庫を取りそろえており、トラックの板金・塗装や加工、ボディーの載せ替え架装などにも対応している。

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