先週から、「ゴッドファーザー型戦略」について話をしています。この戦略は、経営資源量が小さい中小企業が、資金や時間を使わずに確実に利益を増やしていける戦略です。
　簡単に言うと、あなたの営業エリアで、あなたがゴッドファーザーになることです。「○○地域の△△の問題は、どんなことでもあなたに相談すればいい」という位置付けをとり、ゴッドファーザーのようにみんなのマッチング役を引き受けます。

　ただし、あなたが「○○地域の△△の人」を、支援したい理由が明確であることが非常に重要になってきます。ゴッドファーザーも、誰の相談でも乗ってくれるわけではありません。イタリア系ファミリーの相談だけです。しかも、信頼関係ができている相手だけです。なぜなら、ゴッドファーザー自身がイタリアからの移民だからです。そして、ファミリーとファミリーの家族との絆を何より大切に思っています。ですから、ファミリーの問題には力を貸してくれるのです。
　「誰の面倒でもみる」わけではなく、「よそ者の面倒はみないけど、イタリア移民のファミリーの面倒だけはとことんみる」からこそファミリーに信頼され、支持されるのです。
　あなたがゴッドファーザー型ビジネスを展開する場合も、ここが重要になってきます。「誰の」「何を」解決してくれるゴッドファーザーなのかを明確にすることです。「みなさんの、あらゆる悩みを解決します」というメッセージでは誰の心にも響きません。多くの人に呼び掛ける八方美人は結局、一人も振り向かせることができません。
　ターゲットを絞り込めば絞り込むほど力強いメッセージになるのです。「○○地域の△△の人の、どんな悩みを解決するのか」。これを明確にしたうえで、「その理由」を併せて開示して下さい。「私は、こういう理由で○○地域の△△の人の、こんな悩みを支援したいと思っています。このミッションに共感してくれる人は、ぜひ私のところに集まって下さい。一緒にミッションを達成しましょう」。
　このミッションがあなたのコアと結びついていると、より力強いメッセージが発信できます。