ジョイワーク （愛知県春日井市）はこのほど、東京都練馬区の運送事業者であるトレックスコーポレーションをＭ＆Ａで取得し、グループ化した。

コロナ社会の到来を受けては、予想されるニーズをいち早くキャッチして営業努力を続けてきた同社。グループとして受け入れたトレックスコーポレーションは、ドラッグストアや家電関連など、いわゆる巣篭もり需要に数えられる荷物を取り扱っていたことから、その流れにもマッチした。

同社の山口裕二会長は、業界へ迫る高齢化の波を指摘して、「ドライバーだけでなく、経営者も同様。『従業員や荷主は大切にしたいが、続けることができない』と悩む経営者の力になりたい」と述べ、今年の６月に話が持ち上がって８月には譲渡が完了したスピーディーな交渉劇に言及。「会社を受け継ぐということは、そこにある思いも継ぐということなので、責任感をもって臨んでいきたい」とする考えのもと、トレックスコーポレーションのドライバー全員と自らが行った個人面談にふれて、「ドライバー一人ひとりの力が重要となってくる」と現場の力が会社を支えるとの見解を示した。

また、感染症リスクが危惧されるドライバーを取り巻く環境へ対しては、「ストレスを与えないよう、会社として精一杯の取り組みに努めていく」と力を込める山口会長。今回の動きを通じては、「中部地域と関東地域の輸送事情の違いも理解できた。自社のネットワークを活用しながら拡大路線を目指していきたい。重圧も感じるが、それ以上に希望に満ちている感覚だ」と力強く語り、前向きな姿勢でこの先のさらなる展開を見据えている。