元物流（柴田充志社長、埼玉県春日部市）はこの４月に設立２０周年を迎えた。

トラック１台で事業を始めた柴田社長は、トラックに乗りながら自ら営業し、仕事、そしてトラックを増やし、２０年前に同社を設立し、営業ナンバーを取得した。

社名の「元」は、元気の頭文字を取ったというが、現在では、トラックも順調に増え、若手ドライバーも活躍する名前の通り、元気な会社に成長した。

２０周年を迎え、同社長は、２０年以上前に自身が乗っていたトラックを購入し、同社敷地内に展示している。「お世話になっている取引先や従業員のためにイベントも考えたが、コロナ禍で開催ができない可能性もあったため、車両の展示に切り替えた」という。

「このトラックを走らせてみたい」などドライバーにも好評で、コミュニケーションにもつながっている。

設立から２０年目を迎えて同社長はいま、ドライバーの終身雇用を考えている。その一環として、新たにデイサービスの送迎を行う会社を作った。トラックドライバーとして続けるのが難しくなった人たちが仕事を続けられる環境を作るためだ。

「自分がドライバーだったからわかるが、年齢を重ねるとどうしてもドライバーを続けるのが難しくなる時期が否応なしにやってくる」と同社長は話す。

さらに昨年、同社では、新しく内装業の資格を取得し、オフィスや店舗などのシステムフロアの施工ができる事業を立ち上げた。

これも、終身雇用のための取り組みだ。「ドライバーをはじめとする従業員が、長く働けるような会社にできれば」と話す同社長は、これからも新たな取り組みに積極的に挑戦していく構えだ。

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