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物流ニュース
需要落ち込む鋼材輸送 長距離か近場か
2021年6月8日
コロナ禍で需要が極端に落ち込み、荷物の確保が思うようにできていない運送会社は多い。特に鋼材関係は、大幅な物量の減少に陥っているという。
大阪市で鋼材輸送を展開する運送A社では、これまで1台あたりの月間売上200万円に対して4分の1が燃料費や高速代であったものが、現在では荷物の確保を優先するため非効率的な輸送となり、同じ売上額でも燃料費や高速代が2分の1を占めるまでになっている。当然、利益率が大幅に減少しており、「売り上げは確保できていても大きく赤字」と説明する。
A社社長は、「このコロナ禍と鋼材需要の落ち込みで昨年の決算は赤字。毎月数千万円の持ち出しとなり、年間では1億円を超える赤字で、今までに経験したことのない厳しい状況。自社運行を減らし、空車時の移動距離・時間を短縮するよう計画しているが、荷物を確保するためにはどうしても多少の移動が必要になる」と話す。
鋼材輸送を展開する大阪市の運送B社でも「長距離輸送は着地から帰り荷の積地までの移動距離が長ければ長いほど採算が悪くなる。大型トレーラは燃費も悪く、経費が大幅に増加してしまい、売り上げが上がっても利益率が低下する。近場の輸送の方が、月120万円程度の売り上げでも燃料費や高速代が30万円程度で済むので、長距離は行わないようにしている。ちょこちょこと忙しく稼働することになるが、やはり当社は近場輸送がいいと考えている」と語る。
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ダンピングはブーメランです。皆さん、荷物は激薄ですが、ここは踏ん張りどきです。頑張りましょう!
普段は月200万もあがるのか。さすがですなあ。