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    全車切られ廃業 「信用」や「信義」消失

    2013年9月11日

     
     
     

     全く見ず知らずの取引先でも、帰り荷などの仕事を請けられるのはなぜか。ある事業者は「紹介者の顔」という。普段はあまり行かない場所に行き、帰り荷を探しても見つけられず、知り合いの運送会社に相談をすると、探してやるといわれて別の運送会社を紹介された。全く取引のないところだが、紹介してくれた事業者を信用して、仕事を請けた。お互いの顔さえ知らないが電話とファクスで契約は成立。お互いをつなぐのは、紹介者の運送事業者に対する信用だ。こうした目に見えないつながりも今では薄れることもある。


     最近、廃業を決めたという事業者は、主要荷主を他の運送会社に取られた。先代の社長の時代からの付き合いだが、他の事業者が営業をかけて荷主に入り込み、一挙に全車両を切られることになった。新たに仕事を探す気力はなく、廃業する方向を選んだ。「長年の付き合いの情も何もないのか」と事情を知る別の運送事業者は同情を寄せる。
     別の事業者は荷主の担当者と話していて、こんな話になった。自らも荷主の立場にありつつも「昔ながらのサムライのような物流担当者はいなくなったのでは」という担当者。今やミスはしなくてあたり前、ミスがあったら仕事を切る、と運送会社側に求められるものは厳しい。「サムライ」とは、運送事業者との付き合いや信義を重視し、自らの社内評価よりも現場を守るような物流担当ということのようだ。そうした担当者でなければ、コスト削減が評価される時代にわざわざ運賃値上げに応じるようなことはないだろうというのだ。

     
     
     
     

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