ミュージシャン、ブライアン・イーノ氏は、「私は、完璧という
考え方を信じていません」と言います。
「完璧というのは、個性の欠如を表すだけのものだから」というのが、
理由です。
かつて、他のあるミュージシャンが、「完璧な正弦波を創りたい」と
言ったそうです。
それに対して、彼は、「その正弦波は、おそらく宇宙で一番退屈な
音になるでしょう」と言い切ります。
個性がなく、退屈なものが、人々に受け入れられることはありません。
これは、音楽に限ったことではなく、企業にも、個人にも当てはまる
普遍のルールでしょう。
短所は放っておいて、長所を伸ばすべしという、長所伸展法に通ずる
原則です。
正弦波を出そうとしてはいけません。
イーノ氏曰く、「もし私が、シンセサイザーから、仮にも正弦波に
近いものを出したとしたら、不完全さが出て、歪みになるように、
アンプに送りますね」。
歪みによって、尖りができ、ファンが付きます。
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