「現在、事業承継の準備を進めている」という大阪市の運送Ａ社では、グループ会社など合わせて数社あり、売り上げも高い。また、一代目の現経営者は業界での知名度も高く、次期経営者からすれば、現経営者のイメージが強い中でのかじ取りとなるため、早い段階で承継の準備に取り組んでいるようだ。

　Ａ社の経営者は現在、出勤日数を減らし、取引先との交渉なども次期経営者に任せている。「何かトラブルが起これば自らが出ればいい」とし、ほとんどの業務や指揮を次期経営者に委ねている。
　「こちらが口を出せば次期経営者が育たない。今は週に２回顔を出す程度で、出社してもすぐに外出するなど、次期経営者が自らで判断するしかない、という状況をつくる。それが先輩としての優しさと考えている」とし、事業承継をスムーズに進行させるための取り組みを話した。

（詳しい内容は、物流ウィークリー8月1日号に掲載しております）