関西で大型車を中心に30台の車両を保有し、長距離運送を手掛ける事業者は、3月に入ってから数台の大型車を減車した。ドライバーが2人で1台のトラックに交代で乗務するワークシェアを行っている。

　1台あたり平均で120万円の売り上げだったが、2人で120万円売り上げるようにシフトを組んだ。給料は1人あたり15万円程度に落ちるが、高齢の運転者にとっては休日が増え、余裕ある運行のため好評だ。会社側も大型トラック1台分の維持管理費を削減し、拘束時間など労務関係のコンプライアンスがクリアできる。社長は「雇用の確保は会社としての責任。簡単にリストラはできない」と話しており、雇用調整助成金の申請も行っている。（大塚仁記者）