ティエヌティエクスプレス（ＴＮＴ）は２０日、国交大臣から貨物利用運送事業法第２８条第５号に基づく事業改善命令を受けたと発表。
　同社では今年４月１４日に航空輸送が制限されている危険物を不適切に輸送したことが内部で判明したため、自主的に監督官庁の国交省に報告。報告を受け同省では、同２８日に立ち入り検査を実施していた。

　同社では、「現行の業務プロセスや書類作成方法について指摘はなかったが、今回のような社内業務の『連絡ミス』と『判断ミス』による事故を防ぐため、手順書の徹底遂行と再発防止を促す作業場の掲示を増やすなど、全社員の理解に一切の違いが無いよう改善策を実施する」としている。
　同社の小平忠社長は、「国からの認可を受けた事業に携わっている事業者であること、また、航空保安上の安全を確保する責任のある事業者であることが、わが社の事業運営上、揺るがし難い最上位の『鉄則』であり、これを全社員で共有せずして、会社の存続もありえない」とし、再発防止策の策定を全部署に指示した。