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物流ニュース
<運送・トラック事業>巡回指導に地域差? 許可更新制を控え懸念も
2026年9月1日New!!
2~3年に1回のペースでトラック運送の営業所を訪問している地方適正化実施機関(都道府県ト協)。職員による巡回指導の結果、その営業所の法令順守の状況(「適」の割合)を示す総合評価は90%以上が「適」のAから、同60%未満のEまで5段階。一方、2023年4月からはD・E評価の事業所への巡回が半年間隔に縮められ、3回続けてD・E評価だと行政が監査に入る。巡回指導でチェックされるのは事業計画や運行・車両管理などの38項目(うち重点9項目)だが、現在、その内容の改訂作業が進められている。改正・創設などトラック事業のルールが変わるなか、来春をめどに新たなチェック表に基づく巡回指導が始まりそうだ。

来春めどに改訂
トラック運送許可の5年更新制度が動き出す1年前に、事業所にとって“健康診断”ともいえる適正化機関による巡回指導のチェック内容も少し変わってくる。契約の書面化や再委託時の情報通知、実運送体制管理簿の作成などが指導項目に追加される見通しだ。
一方、重複していた「休憩・睡眠施設の確保・管理」や「事故記録、運転者・車両台帳の保存」などを集約したうえで自主点検項目に移す方向で調整が進む。これまで5段階評価の材料となってきた「必要な運転者の確保」「運輸安全マネジメントの実施」なども同様に、巡回指導時までに事業者サイドでのチェックを促す自主点検項目に“格下げ”する方針だ。
ところで、トラック運送の事業許可に5年の更新制度が導入されるのを前に、貸切バスなどの先行例を踏まえて“それらしく”審査ポイントを予想し、不安をあおる声も聞こえてくる。ただ、財務内容は事業報告書や実績報告書を提出し、運行管理面は6つの重点項目を含む13項目がチェックされており、巡回指導で及第点が取れていればほぼ心配はないといえる。
むしろ許可の更新制を2年後に控えて懸念されるのは「巡回指導に地域差がある」という現場の声だ。全国の数か所に実運送の営業所を開設している西日本の事業者は「細かなところまで指摘してくるト協(適正化機関)もあるし、簡単すぎてこちらが驚くような緩い地域もある」と明かす。
評価にサジ加減
こうした事情は巡回指導に携わる側からも聞こえてくる。「全国共通の指導マニュアルがあるものの、都道府県によって対応はバラバラというのが実感」「D・E評価が3回続けば運輸支局が監査に入る流れができても、実際に機能しているケースはほとんどない」「どことはいえないがD・E評価の事業者がいない(出ないように配慮している)という地域もある」――といった具合だ。
「トラック事業者として適正か」を見極めることが、持続可能な物流の入り口として設けられた事業許可の5年更新でもあるはずだ。トラック協会職員との2枚看板で職務に当たるという立場から、かねて適正化機関の指導員の難しさは指摘されてきた。
ただ、この先は事業許可が無期から有期に変わるシビアな状況となるだけに、あらためて全国均一の評価作業が求められる。なお、巡回指導でチェックされる項目の9割以上が「適」であったとしても、重点9項目のいずれかに「×」が入ってしまえば自動的にワンランクダウンとなる。「適」の取得率だけを見ればA評価にもかかわらず、例えば「特定の運転者に対する適性診断の受診」(適齢診断など)に「×」が入るだけでB評価事業者。そんな残念な結果になることも事業者側としては理解しておきたい。
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