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  • ブログ・青木 正一

    第112回:見積もり、タリフを多様化せよ

    2008年2月8日

     
     
     

     物流事業における特徴の1つに、「料金設定」がある。一般の商品を生産・卸・販売しているような他の業界では、「1個当たり」、もしくは「1ケース当たり」の料金と、基本的には一物一価が原則である。
     だが、物流事業は「重量(キログラム)当たり」、「個建て料金、車両の月極め(チャーター)」の料金、また物流センターの運営では、「センター通過額の△%」と、様々な設定が成され、一物多価といえよう。
     しかし、我々はこの特徴というべき「強み」を生かしきれていない。それゆえ、巷で取り沙汰されている「提案営業」や「現場改善」といったテーマへの対応も重要だが、「まだ、そこまではちょっと…」という物流企業にも活路がある。
     


     その1つに「運賃表」や「タリフ」の多様化がある。いわゆる荷主企業の業務内容・ニーズによって単価・料金の基準(単位)を変えていくということである。
     ここでのポイントは2つある。1つは、可能な限り同業他社と同じ単位で出すことを避け、価格だけでの比較競争にならないようにすること。
     また、業態によって、それらは多様化する場合が多い。メーカーであればチャーター料金かケース当たり料金、もしくは重量当たり料金。卸・問屋やセンターを持たない小売業であれば、チャーター料金、一日当たり料金、件数当たり料金などが中心となる。
     物流センターの運営料金だけは、センター通過額の△%と均一化の方向にある。
     ポイントの2つ目は、荷主にわかりやすくかつメリットのある料金単位で提示すること。
     具体的には、1つ目に挙げたように、業態によって物流の形態(大量一括納品、多頻度少量、店舗ルート納品など)や物量のロットが異なるため、各荷主の運営単価に合致した料金単位を提示すること。そして重要なのが「メリットのある料金単位」だ。
     荷主は配送コストを含め、物流コストが「固定費」になることを嫌う。しかし、売上高の増加に伴って料金が増加することについては理解し、納得する。要するに「変動費」としての料金単位だ。
     これについては、仕事量や物量が少ないと売上高が少なくなるため、どうしても保守的な考え方で、チャーターいわゆる「固定費」型料金を提示する会社も少なくないが、繁忙期には生産性を上げて物量をこなせば、それだけチャーターより実入りは多い。
     繁忙期に、頑張って売上高を増やすか、売上高の保証を求め、同業他社と比較して安い料金で業務を受けるか、他社に仕事を取られてしまうか。いずれにせよ自社の現場が対応できれば運賃・タリフの多様化には活路がある。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    青木 正一

    株式会社日本ロジファクトリー
    1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
    学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

     主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
    また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
    最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

     
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