食品物流を手がけるロジスティクス坂尻（坂尻邦雄社長、石川県能美郡）は、トラックの回転数を上げることで車両コストの削減を実現している。荷主は大手ラーメンチェーンで、食材配送業務は閉店後の深夜。トラックが空く昼間にスーパーの食材配送などを獲得。24時間フル稼働体制を確立した。

　本社営業所長の高原秀雄氏は「メーンの仕事で人件費やトラックの償却などすべて計算に入れ、採算の取れる運賃設定なので、サブの配送が増えるだけ利益率が高くなる」と説明。さらに、サブの仕事で得られた利益の一部を、メーンの荷主に運賃値下げで還元している。「そうすることで価格競争力が生まれ、メーンの荷主と強い信頼関係を構築できる」。
　「人は休ませてもトラックはできるだけ休ませない。これが当社のコスト削減策だ」と高原所長は胸を張る。（加藤崇記者）