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物流ニュース
変わりゆくコメ輸送 環境改善が競争よぶ
2026年7月30日New!!
コメ輸送と言えば手積み・手下ろしが主流のイメージが強いが、中部地域のあるコメ配送経営者は「徐々にパレットやフレコン対応に移ってきている」と昨今の傾向に触れ、働き方改革や2024年問題が荷主の意識変化を呼んで現場の環境が改善されている点を指摘。一方で、こうした動きが参入障壁を下げることにもなり、競合他社が増加している現状に危機感を募らせている。
「令和の米騒動」として記憶に残る2024年のコメ不足。同年の夏以降に全国的な品薄状態が発生し、それに伴って価格が高騰した事象であったが、需給バランスの崩れは消費者の家計と購買心理に影響を及ぼし、その後の買い控えや価格の下落へとつながっていった。
同経営者によるとその流れは依然として残ったままで、それに加えて中東情勢を受けた今回の石油関連製品の供給不安が肥料分野へも波及していることから、「生産を抑える農家が増えるのではないか」との見方。生産量の縮小は物量の減少に直結するためコメ配送業者にとっては痛手となるが、これまでもそうした生産と消費の不均衡による配送量の減少は経験してきたといい、冷静に受け止めているとも話している。

そうしたなかで同氏が懸念しているのが、冒頭で触れた競合他社の増加によって予測される輸送品質の低下と、運賃の下落だ。
パレットやフレコンによる輸送が増えるにつれて、それまで手荷役での作業を敬遠してきた「門外漢」の運送事業者が参入するケースが散見され、従来の専業者の現場を揺るがし始めているとのこと。
「価格ありきの取引では新規参入者が運びやすいパレット積みなどの仕事を安く持っていき、バラの手積み・手下ろし仕事は古いわれわれが…という構図にもなりかねない」と語り、また、匂いが移りやすい点や袋破損時の補償などを例に「専業者であれば知っているはずのコメ配送ならではのリスクを認識していない場合があるので心配している。コーヒー豆や洗剤を運んだ直後にコメを積んでその匂いが移ってしまい、消費者からクレームが入って問題になる場合もある」と指摘する。
運送業界は働き方改革や人材不足、法律への対応で目まぐるしい変化を見せている過渡期。同氏は「皮肉な話だ」と前置きしたうえで、「手間や困難を伴う特殊な労働は、その取引環境を守っているという側面がある。コメ輸送で言えば、バラでの手積み・手下ろしという作業が業界の安定につながっていたのだろう。作業の効率化といった働きやすさの追求が新たな競争相手を呼び込んでしまう現実は、ほかの業界でも起こっているのではないか」とも語り、「この傾向はますます強まっていくだろう」と表情を曇らせる。
仕事が簡略化されて環境整備が進むことは歓迎すべきもので目指す方向としては間違っていないものの、コメ輸送の実情を踏まえると、現場の改善が必ずしも経営上の思惑と一致しないケースがあるようだ。
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