「Ｇマークを取得して、運賃値上げに成功した」と話す首都圏の事業者。同業大手の仕事を、孫請けとしてこなす同社はこれまで、４トン車で１日に２万８０００円で仕事をこなしていたという。

　同社は昨年１２月に念願のＧマークを取得し、今年１月からＧマークのステッカーをトラックに貼り、営業を行っていた。たまたま同業大手の担当者が現場に現れ、同社のトラックを見かけた。孫請けでＧマークを取得しているトラックは、同社のほかになかったという。
　後日、荷主から同社長に連絡が入り、運賃値上げの打診があった。３万５０００円を希望していたが、「さすがにそれは難しいということで、３万２０００円にしてもらった」と、口元を緩める。
　「同業大手がＧマークに熱心な会社だった」と同社長は振り返るが、Ｇマークを取得したことで運賃の１５％アップを勝ち取った。「Ｇマークはまだまだ零細事業者の間では浸透していない。それが逆に希少価値を高め、運賃値上げに成功した」と指摘し、「今回の件で、意味が大いにあることが理解できた」と話す。