【愛知】食品輸送をメインに手掛ける第一名誠（瀬尾国大社長、名古屋市港区）は、働きやすい職場認証制度において新設された三つ星を取得。これによりゴールドＧマーク（長期安全認定）、グリーン経営認証（永年登録表彰）とあわせて３つのゴールド認証がそろった。

「ドライバーが働きやすい環境をつくるために取り組んできたこと、それが三つ星の項目だった」。

「ほぼトラックの中で生活した」という２０代、瀬尾社長は長時間労働を変えられない歯がゆさを経験。改善に向かったのは十数年ハンドルを握った後、経営にタッチするようになってからだ。三つ星の取得は「拘束時間を短縮」「休みを増やす」「待遇を下げない」…それらを１０年近くやってきた成果。客先にも理解を求める努力をしてきたと振り返る。

「全員が家族であり仲間」。一人ひとりの様子がわかるようにと、同社は従業員数約50人の経営規模を維持。そのため定着率も良く皆が協力的だ。瀬尾社長が会長を務めるトラックマネジメント協会の和田康宏理事長は「豊かなドライバー経験が瀬尾氏の強み」として、「どれだけドライバーの気持ちを理解しているかは同社のトラックを見ればわかる」と話す。

これらの認証取得を「従業員に恵まれたおかげ」と感謝する瀬尾社長。その思いを込めて今月、給与大幅アップ（年収ベースで１０％増）の大サプライズを発表。各社が対応を迫られている２４年問題に関しても、「働く人達のことを考えれば自然に解決できる」と背中を押す。

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