新聞協同運輸（三輪一典社長、北海道上川郡）は、グループ会社のアテリオ・バイオ（同）を通じて、整腸サプリメント「ライラック乳酸菌」シリーズを展開。同シリーズは３月に「北海道食品機能性表示制度（ヘルシーＤｏ）」の認定を受け、これをはずみとして本格的に販売・普及に乗り出す。今年度は２０００万円の売り上げを目指す。
　三輪社長は本業の運送事業を行いながら、多くの時間をバイオ事業に費やし、自らが主導して新事業を切り開いてきた。「本業での信用力が、バイオ事業での資金調達にも役立った。普通のベンチャーなら、ここまで事業を継続させるのは難しかった」。
　同社長の自宅に咲いていた花から採った「ライラック乳酸菌」は微生物特許を取得。研究機関の協力で「知る限り成人への試験では世界最大規模」というヒト介入試験を実施し、「便通・便性が有意に改善する」というエビデンスを得た。この結果を論文としてバイオ専門の学術雑誌に掲載し、「ヘルシーＤｏ」認定に至った。

　「一番重要なのは信用と安心感なので、効用について学術的な証拠を示すことに注力した」と同社長。商品開発から本格販売を行うまで時間をかけて現在、ネット通販などで同乳酸菌シリーズの粉末やカプセル、スープ、スイーツなどのサプリや食品を販売しており、ネット動画を活用してレシピの紹介も行っている。同乳酸菌を使ったレシピは「３００種類くらい開発した」という。
　今後はサプリメーカーや食品メーカーなどにＯＥＭや素材提供を行うほか、小売店や飲食店、ホテル、病院などへと販路を広げていく考え。将来的には、バイオ医薬品などの分野への進出も視野に入れている。「今年度は食品の機能性表示に関する制度が変わるので、これを追い風として積極的に販売をしていきたい」と抱負を語る。
　なお、同社では９月末まで、クラウドファンディング（ネット経由の資金調達）を募集している。１口金額は２万１１４０円で、特典は１口につき９０００円相当の同乳酸菌関連商品と、最大１万３５００円相当の半額購入券。
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