秋田運輸（秋田誠一社長、茨城県取手市）では３年前に女性ドライバーの採用を開始した。現在、同社で働く４人の女性ドライバーは全員が未経験で入社。秋田社長は「当社は鉄骨や電線などの重量物を扱うが、年齢や性別に関係なく誰もが活躍できるはず。これからも若手や女性が存分に力を発揮できるよう環境づくりを進めていきたい」と話す。

「６年前に社長に就任してすぐ、女性や若い人を積極的に採用しようと思った」と語る秋田社長。「しかし、当時は活躍・定着してもらうための環境が不十分だった。採用を始める前に組織改革に着手した」と振り返る。

若者が敬遠しがちな長時間労働の是正に向け、給与を歩合から固定へと割合を大きくした。深夜の積み込みを極力減らすよう荷主に協力を要請。育児・生理休暇を手厚くしたほか、事務所のトイレの改修にも取り組んだ。

「長距離輸送では場合によって、ホテルやフェリーでしっかり休息をとってもらうこともある。こうした取り組みを始めてから、女性は４人、20代の男性も５人が入社。離職者も減り、効果は予想以上」と目を丸くする。

秋田社長は「未経験者でもチャレンジしやすいようＡＴ車を増やしたり、免許の取得制度に力を入れたりしている。未来への投資だと思って、私もさまざまな改革にチャレンジしたい」と話している。

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