皆さん、ＪＡＰＰＡ理事長の上西です。私はこの仕事を始めて２０年になります。この間に沢山のドライブレコーダー（ＤＲ）の映像を見て、事故を削減してきました。ご存知の方もいるかと思いますが、私のセミナーは、ＤＲの映像ありきです。逆にいうと、ＤＲの映像がなければ、セミナーもコンサルティングも事故削減も実現できません。

なぜＤＲの映像ありきなのか？　交通事故は運転者の想定外で発生します。誰しも事故すると思って起こすことはなく、「まさか」という出来事が交通事故です。よって、その想定外を想定内に変えると事故はなくなります。

私のセミナーは、その想定を増やすことを手段とし、運転者の運転行動を変えていきます。その想定を増やすために欠かせないのがＤＲの映像なのです。

ＤＲの映像を見ることによる疑似体験で想定が増える訳ですが、今までの事故防止対策では、その疑似体験はイラストが中心で、最近ではＶＲも使われています。たしかに、事故の説明はイラストやＶＲでも可能ですが、問題は「それで運転行動が変わるのか？」です。

残念ながら、運転行動を変える強いツールではありません。理由は「作られたもの」だからです。人間は、作られたものでは「想定」は増えないのです。しかも、交通事故に関してはＤＲの普及で、より強く自分事と捉えることができる映像が手に入ります。なので、交通事故防止では、ＤＲ以上のツールはないのです。

ぜひ皆さんの会社でも、ＤＲ映像を沢山、運転者に見せて、その想定を増やして下さい。その一つひとつが事故防止につながります。

この２０年間、その積み重ねで、交通事故を削減し続けた事実が答えです。