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  • ブログ・馬場 栄

    第35回:ドライバーの高齢化対策(2)

    2014年9月11日

     
     
     

     前回、運輸業界の高齢化対策として、定年後の継続雇用について制度全般の注意点をお伝えしました。今回は継続雇用実施時における個別の雇用契約について見ていきます。
     まず、最初に結論を申し上げると、定年年齢に達して再雇用する際の労働条件については、法律の範囲内であれば時間数、給与額ともに自由度が高いと言えます。故に定年後の社員に対しては、これまで多くの企業で定年時の60~70%程度に給与を減額してきました。こうすることで日本年金機構から受け取る「在職老齢年金」の受給額が増えたり、ハローワークから支給される「高年齢者雇用継続給付金」の受給が可能となるため、会社が支給する負担額を抑えることが出来ていました。そもそもの給与額によりますが、労働者からしても、会社から貰える給与は30~40%ほど落ち込んだとしても、前述の公的保険制度があるため、収入の目減りはそれほどなかったのです。


     しかし現在、このような給与設計をしている会社も、来年までに見直しが必要になるかも知れません。なぜなら、来年4月以降、厚生年金の報酬比例部分にかかる支給開始年齢が引き下げになるからです。男性の場合、昭和28年4月2日から昭和30年4月1日生まれの人は61歳まで全く年金が支給されなくなります(女性は男性より5年遅いので、平成30年4月2日以降となります)。
     一般的な厚生年金の平均受給額は報酬比例部分のみで8万円前後と言われていますから、給与減額の緩和策として頼る在職老齢年金は大きなウェイトを占めていることがお分かりかと思います。その在職老齢年金が支給されなくなるわけですから、これまで通り定年後は30~40%の給与減額とはいかなくなるでしょう。定年を60歳としている会社では61歳までは減額幅を低くし、61歳以降はこれまで通りの30~40%程度に引き上げるなど、公的保険制度に合わせて、今後は細かな給与設計が求められることになります。
    (保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    馬場 栄

    保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


    年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

     
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