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    第58回:契約社員の有給休暇

    2015年7月30日

     
     
     

     前回に続き、書籍「就業規則の作り方」の中から皆様にご紹介したい重要な事項をご案内します。
     会社に長く勤めていれば、傷病や家庭の事情など、どうしても会社を休まなければならないこともでてくるでしょう。そんなとき、社員は「年次有給休暇制度」を利用することができます。しかし、誤解されがちですが、この制度は正社員だけに付与されるものではなく、契約社員にも法律上当然に付与されるということです。


     まず、契約社員には何日の有給休暇を与えなければならないのでしょうか。会社によっては一律に正社員と同じ日数を与えているところもあるようです。しかし、週30時間未満かつ5日未満の契約であれば、その契約に応じて正社員よりも少ない日数を付与する「比例付与」という制度が適用されます。正社員は勤続6か月で10日間の有給休暇が与えられますが、比例付与によって付与日数が一番少ない契約社員には1日与えれば済むのです。また、忙しくて一時的に1日の労働時間や週の勤務日数が増えた場合でも、付与日数には影響がありません。あくまで、もともとの契約時間・日数が比例付与のベースになります。
     次に、有給休暇を取得した場合、いくら支払えば良いのでしょうか。支払方法には三通りありますが、一般的に多いのが、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金で支払う方法です。これはもともと該当社員と1日何時間働いてもらう約束をしているのかによります。1日の労働時間が曖昧で本人任せにしている場合などは、会社は適正な金額を支払っていない可能性があります。
     前述二つの問題から、契約社員に有給を付与する場合、重要なことは、その契約社員との労働時間・日数がどのような契約になっているかということです。できれば契約内容を「雇用契約書」または「労働条件通知書」に記載しておくべきです。こうすれば、付与日数、有給取得時の給与でトラブルになることを避けることができるでしょう。
    (保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    馬場 栄

    保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


    年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

     
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