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  • ブログ・馬場 栄

    第89回:就業規則作成が必要な理由

    2016年9月29日

     
     
     

     社員が10人未満の会社では、就業規則を作成していないという話をよく聞きます。確かに、社員が10人未満であれば就業規則の作成、届け出の義務はありません。しかし、社員が10人未満であっても就業規則は作成する必要があると考えています。それは、就業規則が労務トラブルに対抗するために重要な意味を持っているからです。
     ある社長から「ドライバーがトラックから降りてきた時、どうも酒臭く、何回注意しても直らない。辞めさせることができるか」と相談を受けたことがありました。結論から言うと、その社員を辞めさせることは難しいです。


     その理由は、労働契約法という法律の中で、「懲戒もしくは解雇する場合、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない処分はすべて無効となる」と定められているからです。わかりやすく言い換えれば、会社で労使間の約束事を決める就業規則を作成して、「この内容に違反する行為があったら懲戒処分、場合によっては解雇します」ということが明示されていなければ、懲戒処分、解雇をした行為そのものがすべて無効になりかねないのです。
     先ほどの飲酒運転の話は、なぜ処分が難しかったかというと、「飲酒運転をしてはいけません」という当たり前の規定が就業規則になかったから、処分が難しいという判断になってしまったのです。交通違反で点数を減点され処分されることと、解雇するということでは全く話の次元が違ってくるのです。
     会社のルールである就業規則を作成し、懲戒、解雇の事由を明示することにより、初めて懲戒、解雇を行うことができます。増加する労務トラブルに対抗するためにも、社員の人数にかかわらず就業規則を作成することが重要となってきます。
    (保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    馬場 栄

    保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


    年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

     
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