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  • ブログ・馬場 栄

    第129回:試用期間の誤解

    2018年3月29日

     
     
     

     皆さんの会社では、従業員を採用するときに、どのような雇用体系で採用しているでしょうか。経営者の方と話をすると、ほとんどの場合、「正社員は試用期間を設けている」という回答を頂きます。この試用期間を有期契約期間と認識されている方が多くいらっしゃいますが、これは大きな間違いです。確かに試用期間中は本採用された状態ではありません。しかし、有期契約期間満了のように、時期が来れば当然に契約を解除できるというものでもありません。
     能力が低いことを理由に本採用せず、契約を打ち切りたいという経営者もいますが、試用期間の終了と同時に雇用契約を打ち切りたいのであれば、正社員と同等レベルの解雇の手続きが必要となります。試用期間満了で契約を打ち切るということは、正社員の解雇までとはいきませんが、相当にハードルが高いことなのです。また、能力が不足している場合、試用期間を延長するという声もよく聞きます。試用期間を延長する場合、就業規則に明示されていなければ、経営者の気持ちとは裏腹に試用期間満了で実質本採用と判断される場合があります。


     試用期間満了時に能力不足を理由に契約を打ち切りたいのであれば、能力不足について指導を何度も行い、改善のチャンスを与える必要があります。そして、それでも改善が見られなければ別の業務(例えば、小さいトン数の車、荷下ろし業務など)に配置転換を行い、なおそこでも能力が発揮できない場合に初めて契約打ち切りの検討の余地が出てきます。
     このように社員の業務に対する適性を見極めるためにも試用期間は、ある程度長めに設定するべきです。試用期間を3か月と設定している会社が多いようですが、3か月で先ほどの指導、配置転換、打ち切りの判断を実施するには短いのではないでしょうか。そのため適切な評価・指導・改善のための期間として、あらかじめ就業規則には少し余裕をもった長めの期間(6か月程度)を記載しておくべきなのです。
    (保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    馬場 栄

    保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


    年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

     
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