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  • ブログ・小山 雅敬

    第89回:高齢のドライバーに長くイキイキと働いてもらいたい

    2016年10月9日

     
     
     

    【質問】わが社は高齢のドライバーが多く、将来の人手不足が心配です。高齢者には出来るだけ長く勤めてほしいと思っています。定年後もイキイキと働いてもらうためには、どのような対策が必要でしょうか?


     現在の人手不足は、将来に向けてさらに深刻になることが予想されます。豊富な経験を持つ高齢ドライバーは貴重な戦力であり、出来るだけ長く働いてほしいと考える会社が増えています。高齢者にイキイキと働いてもらうためには、高齢者に対する会社の考え方を改める必要があります。
     第一に、高齢者を「年寄り扱いしない」ことです。今の高齢者は以前より体力も気力も10歳若返っていると言われます。実態は70歳超からを「高齢者」と呼んでも良いぐらいです。実際に多くの運送会社で、中核社員として安定感のある仕事をしているのはベテランの高齢ドライバーです。定年後のドライバーを一律に「嘱託ドライバー」として低賃金の固定給に抑え込む時代は終わったと考えるべきでしょう。むしろ、これからはその経験を、後輩社員の育成に役立ててもらう必要があります。
     「年寄り扱いしない」とは精神的なことではなく、具体的な制度として実施する必要があります。例えば、「定年後の賃金を下げない」「業績給や報奨金は従来通りに適用する」「安全運転や作業の指導役として新たな役割をお願いする」ということです。働くモチベーションを下げるのではなく、むしろ上げる方向に変えるということです。中には「自分はこれからのんびりしたいので、楽な仕事に変えてほしい」と言うドライバーがいるかもしれません。その場合は、本人の意向に沿った仕事の与え方を考えてあげましょう。
     問題は、会社が勝手に「高齢者は低賃金でも良い。楽な仕事を望んでいるはずだ」と決めつけないことです。これからは定年後再雇用社員にも「退職慰労金制度」を検討してください。金額の多寡は問題ではありません。再雇用後の最終退社時に退職慰労金があることが励みになるのです。
     従来の考え方では人件費は現役社員の賃金に充当し、定年再雇用社員は補佐的な位置づけでしたが、これからは定年後再雇用社員も「現役社員」として処遇することが求められます。経験年数や無事故実績、健康管理などで「マイスタードライバー」の称号を付与しましょう。全員の前で表彰し、その貢献と自己管理力を称えましょう。再雇用社員も同じ土俵で働いてもらう風土が高齢ドライバーのやる気を高めます。
    (コヤマ経営代表 中小企業診断士・日本物流学会会員・小山雅敬)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    小山 雅敬

    コヤマ経営
    昭和53年大阪大学経済学部卒業
    都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
    平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
    中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

     
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