東京スター銀行（東京都港区）はこのほど、会社で所有している事業用トラックなどを担保にできる「商用車担保ローン」の取り扱いを開始した。同サービスは、オリックスとオリックス自動車との提携により提供されるもので、オリックス自動車が車両について価値評価、担保設定、債務保証をした上で、東京スター銀行が資金を融資する。
　同行の山﨑正博氏（写真右）は、「経済状況が厳しくなり、資金調達に苦慮されている運送事業者の方も多いと聞く。トラックやバスといった『会社の資産』を担保にした商品を提供することで、資金調達に役立ていただきたい」とサービスの狙いを説明する。

　同行は、不動産を担保とした従来の慣行にとらわれない資金調達手段として、ＡＢＬ（売掛債権担保ローン）の提供に力を入れており、今回のサービスもラインアップのひとつ。
　対象となる車両は、平ボデー、トレーラー、クレーン付きトラック、バン、ウィング、冷凍・冷蔵車など幅広く、リースやローン中の車両も対象となる。資金の使い道としては、「車両購入資金」と「事業資金」の２種類。融資金額は１００万円以上２億円以下で、融資期間は７年以内。高宮吉嗣氏（同左）は、「車両によっては新車でなくても高い評価が見込める」とし、「新たに購入する車両を担保に車両購入資金としても活用頂ける」と説明する。
　同様のサービスは大垣共立銀行などで既に提供されているが、「当行ならではの発信力を活かして、サービスを普及させていきたい」（山﨑氏）。また、「不動産担保融資や利子補給のある制度融資、信用保証協会の利用など、資金調達の手段はたくさんあるが、『今回は信用保証枠を使わないで残しておきたい』など、やり方はいろいろあるはず。そんな時に、選択肢の一つとして検討頂きたい」とも。

　銀行名に「東京」を冠するが、エリアは限定しておらず、問い合わせごとに対応するという。ＨＰにサービス内容を詳しく提示しており、「まずはＨＰを見て頂ければ」と高宮氏は語る。サービス発表以降、全国から問い合わせや査定の依頼が舞い込んできているという同サービス。山﨑氏は「査定は無料。お気軽にお問い合わせ頂きたい」と語る。
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